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エコバッグって本当にエコ!?

エコバッグって本当にエコ!?

2020年より、日本全国一律でスーパーマーケットやコンビニエンスストアをはじめてした小売り業者が対象となり、プラスチック製買物袋(プラスチック製レジ袋)の有料化がスタートしました。

有料化した大まかな理由は、皆さんもご存知の通り「レジ袋を有料化し、使用数を減らして地球環境を守るため」なのですが、実際にプラスチック製買物袋の消費を減らすことで、地球環境に対してどのような効果があるのでしょうか?

実際にこの文章を書いている私も含めてほとんどの人は、エコバッグを使うことによる、具体的な効果を説明することはできないと思います。

このページでは、私たちの生活に欠かせない存在になりつつあるエコバッグの役割や効果について、改めて考えてみたいと思います。

エコバッグが推奨されるようになった理由

人が青いオリジナルエコトートバッグを持っているイメージ画像

近年、地球温暖化による気候変動が原因となっている自然災害が、世界規模で発生し続けています。温暖化の主な原因は私たち人間の暮らしの中から発生する二酸化炭素などの温室効果ガスだと言われています。

現在では多くの人達が使用しているエコバッグですが、今迄スーパーやコンビニなどでお買物をした際には、ポリエチレンやポリプロピレンといった素材で出来た、使い勝手の良い軽くて丈夫で水分にも強いポリ素材の手提げ袋が無料で配布されていました。しかし、ポリ素材の手提げ袋は使用後にプラスチックごみとなり、焼却する際に大量の二酸化炭素が発生し、地球温暖化の原因となってしまいます。

特に日本は、一人あたりのプラスチックゴミの量はアメリカに次いで世界で2番目に多い、年間32kgに相当するという調査結果が、UNEP国連環境計画の報告書「シングルユースプラスチック」により発表されているということもあり、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩として、エコバッグの使用を推奨し、ポリ素材の手提げ袋を有料化することで、極力プラスチックごみを出さないようにする政策を打ち出したのです。

参考サイト:プラスチックを取り巻く国内外の状況(環境省)

参考サイト:レジ袋有料化 - 経済産業省(経済産業省)

エコバッグって本当にエコなの?

白いオリジナルエコトートバッグのイメージ画像

地球環境に良いという事なので、この記事を書いている私も、早速エコバッグを購入して使おうと思いインターネットで検索をすると、様々な形状・柄・色のエコバッグ商品が沢山でてくるので、どれにすれば良いか迷っているうちにふと我に返り思うのです。「エコバッグをこんなに大量に生産していること自体、果たしてエコなのであろうか」と。

そもそも、エコバッグはレジ袋(ポリ素材の手提げ袋)の消費量を減らすための製品のはずです。しかもエコバッグを1枚製作するには、レジ袋(ポリ素材の手提げ袋)を1枚製作するよりも断然多量の二酸化炭素を排出し、環境負荷が高くなるので、エコバッグを大量生産してしまってはまさに本末転倒です。

他にも消費者側がエコバッグをすぐに買い替えて、数回使用しただけで処分してしまったりというような不適切な使い方はしないように徹底することが大切です。

エコバッグを本当の意味での「エコ」な「バッグ」として生産&消費するには、生産者側と消費者側の意識も問われることになるのです。

エコバッグは何回使えばエコになる?

赤いオリジナルエコバッグのイメージ画像

エコバッグとしての意味を成す、使用回数の目安を把握するための指標となる「ライフサイクル・アセスメント(LCA)」という、商品やサービスの環境負荷を評価する手法があり、この中にレジ袋(ポリ素材の手提げ袋)を1回使用するよりも環境負荷が低くなるには、エコバッグを繰り返し何回くらい使えばいいのかという調査があり、以下のような結果が出ています。

レジ袋(ポリ素材の手提げ袋)を1回使用するよりも環境負荷を低くするために:エコバッグの素材別の最低使用回数

  • 紙袋…最低約11回以上
  • ポリエステル製のバッグ…最低約50回以上
  • 布バッグ…最低約840回以上
  • オーガニックコットンのバッグ…最低約2400回以上

※提示している使用回数は目安であり、縫製や仕立てによっても回数は変化します。

例えば、布バッグを製品として完成させるには、素材を作る段階から、糸を紡いで布を織って、輸送してといったライフサイクルのさまざまな段階で出る環境影響を積み上げていくことになるため、最低でも上記の回数以上は使用しないと二酸化炭素の排出を抑え、環境負荷が低くしたとは言えないということになるのです。

エコバッグを生産する側も消費する側も、エコバッグは大切にお手入れをしながら、繰り返し何度も使用することで、はじめてエコバッグとしての意味を成すということを念頭に置いて使用することがとても重要なのです。

参考サイト:「環境配慮行動支援のためのレジ袋とマイバッグのLCA」|第4回日本LCA学会研究発表会講演要旨集(2009年3月)

参考サイト:LCAを考える(一般社団法人 プラスチック循環利用協会(PWMI))

本当の意味でエコなエコバッグを作ろう

青いオリジナルエコバッグのイメージ画像

毎年の夏の厳しい暑さや、多発する自然災害など、日々の生活の中でも私たちが地球温暖化による気候変動を実感する機会が増えています。

このような状況下で、地球温暖化や気候変動と真剣に向き合う企業や団体も世界中で増えてきています。

企業や団体の姿勢をユーザーに発信してシェアするための手段として、オリジナルエコバッグを製作する場合には、以下の点に注意しながら、細部にまでこだわって本当の意味でエコなバッグを製作すれば、その姿勢はユーザーにも伝わるはずです。

本当の意味でエコなオリジナルエコバッグを作るためのポイント

  • ポイント1
    例えば持ち手部分のみが布製であれば、その部分だけを中性洗剤を含ませた固く絞ったタオルなどでよく叩き、その後にぬるま湯を含ませて絞ったタオルで叩いてから自然乾燥させます。
  • ポイント2
    オリジナルの名入れは、ワンポイントや単色プリントであまり主張しすぎないデザインにする。
  • ポイント3
    繰り返しお洗濯できて、清潔な状態を保てる素材のバッグを選ぶ。
  • ポイント4
    丈夫で長持ちしそうな生地を使っていたり、縫製がしっかりしているバッグを選ぶ。
  • ポイント5
    いつでも何処へでも気軽に携帯できるような、軽量で小さく折りたたむことができる素材のバッグを選ぶ。
  • ポイント6
    誰でも気軽に使えて、どんな服装にも合うようなシンプルな色のバッグを選ぶ。

まとめ

白いオリジナルコットンエコバッグのイメージ画像

普段何気なく手にしているエコバッグの意味や役割を改めて考え直してきましたが、少しでも新たな価値観や存在意義を見出していただくことが出来たでしょうか?

オリジナルエコバッグを作る側も使う側も、まずは今より少しだけエコバッグと環境問題について考えてもらえる切っ掛けになったのであれば幸いです。

これからの時代を生きる人類にとって、環境問題は避けて通ることができない社会課題です。

どんな小さなことからでも構わないので、日常生活でも、企業活動の中でも私たち一人ひとりが、常に環境問題を意識して協力し合いながら行動することができれば、希望ある未来が描けるようになるはずです。

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