提灯のお手入れ方法
せっかく作ったオリジナル提灯を出来るだけ長持ちさせるためには、日頃のお手入れがとても大切です。毎日使う提灯のお掃除方法や、長期的に保管する場合の最適な管理方法などをご紹介します。
提灯のお掃除・お手入れ方法
提灯を良い状態で長く使うために、日頃のお掃除やお手入れは欠かせません。和紙提灯とビニール提灯、各々の特徴をしっかりと理解してお掃除やお手入れをすることがとても大切です。
【和紙提灯の場合】
吊るし型・置き型を問わず、提灯自体にホコリが溜まらないように、マメにはたきをかけたり、ホコリがよく取れるハンディモップなどでお掃除するのがオススメです。ただし力をかけすぎてしまうと和紙に傷がついたり、破けてしまう原因になるので、十分な注意を払いながら掃除をするようにしましょう。
和紙提灯は、基本的に雨水などに濡れにくい室内などで使用する方が多いと思いますが、万が一雨に濡れてしまった場合は、風通しの良い場所で数日間、しっかり陰干しをしてよく乾燥させてから折りたたんで保管するようにしましょう。
濡れたまま畳んで収納してしまうと、濡れた部分の骨と皮が分離する恐れがあり、破れたり剥がれたりする原因ともなりますのでご注意ください。
【ビニール提灯の場合】
基本的なお掃除の方法は和紙提灯と同様で、提灯自体にホコリが溜まらないように、マメにはたきをかけたり、ハンディモップなどでホコリを取るようにしましょう。尚、汚れがこびり付いてしまったら、水分をよく絞った濡れ雑巾で軽くこすれば落ちる場合もあります。
ビニール素材のため、和紙よりは断然耐水性は高いですが、雨水などで濡れたまま畳んで保管してしまうと、濡れた部分が原因で汚れや破損が生じてしまう場合もありますので、しっかりと風通しの良い場所で数日間、陰干しをしてよく乾燥した状態にしてから、折りたたんで収納するようにしてください。
提灯の保管・収納方法
お盆用など、一定の時期だけ使用して長期間の保管を要する提灯を収納する際には、細心の注意を払う必要があります。
提灯の特性に合った方法で保管することで、提灯の寿命も大きく変わってきます。
特注した提灯を長く使用するために欠かせないオススメの保管・管理方法をご紹介いたしますので、収納する際にお役立てください。
【和紙提灯の場合】
まず初めに、和紙提灯を保管・収納する前に、読者の皆様には「提灯はなるべく折りたたまずに使用時の状態で保管するのがベスト」ということをお伝えしておきたいと思います。
折り畳めるということが、提灯の利点ではありますが、頻繁に折りたたんでしまうとどうしても負荷がかかり、破損の原因になってしまうので、可能な限り使用時の状態を維持して保管・収納するのがオススメです。
和紙提灯を保管・収納する際には、まず提灯に付着したホコリや塵などの汚れを落としていきます。和紙は水に弱いので、はたき・ハンディモップ・乾いた布などを使ってさっと払うようにして掃除をしましょう。尚、提灯を掃除する際に力を入れて道具を使うと、提灯に穴が開いたり破れてしまう恐れがあるので、十分注意しましょう。
提灯を掃除した後、折りたたんで長期間収納する場合は、和紙提灯の大敵である湿気を防ぐために、箱に提灯を入れる際には新聞紙などを活用して包んだり、当て紙として使用すれば提灯の損傷を軽減することができます。市販の除湿剤なども役に立ちます。
更に衣類用の防虫剤なども箱の中に入れておけば、虫食いなどの被害も軽減できるのでオススメです。
提灯を箱に収納したら、風通しが良く、直射日光の当たらない場所で、箱の上に別の荷物を重ねずに保管しましょう。
長い間、箱の中に収納したままにしておくと、例え万全な対策をしていたとしても、紙や木など自然由来のパーツが劣化してしまうこともあるので、年に一度は箱から出して状態を確認することがとても大事です。
※トランクルームなどに提灯を預ける場合は湿度管理機能がある屋内型のトランクルームがオススメです。
【ビニール提灯の場合】
お掃除の方法は和紙提灯と同様で、はたき・ハンディモップ・布などを使ってさっと払うようにして掃除をします。和紙提灯ほどではありませんが、道具を使って掃除する際には提灯に穴が開いたり破れないように、力を入れすぎないように注意しましょう。
ビニール提灯は和紙製とは異なり、折りたたまずに保管することが推奨されています。提灯に使用するビニールは薄手のものが多く、畳んだり伸ばしたりを繰り返していると破けやすくなってしまいます。
しかし、収納スペースも限られているなかで、折りたたんで収納せざるを得ない場合もあると思います。
その際には、温度変化に弱いビニールが高温で溶けたりくっついたり、低温による裂けやヒビ割れが発生しないように、保管場所の温度管理を徹底する必要があります。
気温が低い冬場などにビニール提灯を広げる場合は、ドライヤーなどで暖めて柔らかくしながら、ゆっくりと慎重に取り扱うようにしましょう。
水には比較的強いビニール提灯ですが、雨水にさらされた後には汚れを拭き取ったり、濡れた後は水分をしっかりと拭き取って、直射日光が当たらない風通しの良い場所でしっかりと乾燥させて、カビの発生や素材の劣化を最小限に抑えるようにしましょう。
※トランクルームなどに預ける際は、屋内型で湿度管理機能があるのトランクルームを推奨します。
提灯にした方が良いこと
- 提灯は直射日光が当たらない、風通しの良い場所で保管してください。
- 提灯の使用中に万が一、火袋が破れてしまった場合の応急処置には、紙テープやマスキングテープなどの軟らかいテープで優しく補強してあげましょう。セロハンテープだと劣化して固くなり、余計に火袋を傷つけてしまう可能性があります。尚、小さな穴が開いてしまった時の応急処置としては、5㎜程度に細かくちぎった紙に水で薄く伸ばした糊を竹串などを使ってぬり、穴の部分に当てれば多少目立たなくなります。
- ビニール提灯を折りたたんで保管する際には、表面に軽くベビーパウダーなどを振っておくのがオススメ。ビニール同士の癒着を回避することができます。
- ビニール提灯に汚れが付着してしまった際は、ネイル用の除光液などを布に含ませてから優しく拭くことである程度の汚れは除去することができます。
- 長期間、提灯を箱の中に収納したままにしておくことは避け、定期的に箱から出して中身の状態を確認するようにしましょう。
提灯にしない方が良いこと
- 提灯は直射日光が当たる場所や温度が高い場所では保管しないでください。パーツ同士の癒着や劣化の原因となります。
- 湿度が高い場所では提灯を保管しないようにしましょう。和紙・ビニールを問わず、カビの発生や素材の劣化の原因となります。
- 提灯を折りたたんで収納する際には上に荷物を重ねて置かないようにしましょう。重量が加わることで提灯が変形したり、ダメ―ジを受けてしまうと、次回使用する際に綺麗な形に戻らなくなってしまうことがあります。
- 風や雨が強い日は、出来るだけ提灯を屋外に設置することは避けましょう。提灯が破損してしまったり、事故や怪我の要因となってしまう場合もあります。
- お店などで毎日使う提灯は、閉店後に毎回折りたたまないほうが長持ちします。頻繁に折りたたんだり伸ばしたりを繰り返すと劣化が早まる原因となります。
- 和紙提灯に万が一泥などの目立つ汚れがこびり付いてしまった場合は、ご家庭で無理に掃除しようとせずに提灯を購入したお店や専門店に相談するようにしましょう。
まとめ
日々のお手入れや管理方法次第でオリジナル提灯は長く使用することができます。
提灯の素材や用途を含めた特性を把握して、しっかりとお手入れすることで、特注の提灯を長く活用してもらえればと思います。