提灯製作におすすめの書体
提灯はプリントされる文字の書体によって印象がガラリと変わります。このページでは、名入れ提灯製作の専門店キラメックがお薦めするオリジナル提灯と相性抜群の書体をご紹介いたします。
オリジナル提灯製作にお薦めの書体10選
このページでご紹介しているのは、キラメックで実際にお客様より多数のご注文をいただいている人気書体を中心に、オリジナル提灯製作の専任スタッフが厳選した10の書体です。
各々の書体の特徴を理解することで、お客様それぞれのオリジナル提灯にピッタリな書体選びの参考にしてもらえればと思います。
お薦め1:超極太楷書体
一般的な楷書体に比べ、どっしりと力強く存在感のある筆づかいです。縦組みでも横組みでも組みやすく、汎用楷書体として使いやすくデザインされています。オーソドックスな構成と筆法で書かれており、他の楷書体が持つアクの強さは極力抑えられています。
用途を問わず様々なオリジナル提灯で活用できる人気の書体です。
お薦め2:祥南行書体
毛筆系書体の第一人者である有澤祥南氏によって手がけられた本格的な行書体です。流れるような筆文字を再現できる、縦書き優先の書体です。縦組みでは日本古来の美しい水茎の跡が、横組みでは現代的な文字組が自動で組版されます。
旅館や店舗・施設で装飾用として使用するオリジナル提灯でよく活用されます。
お薦め3:ヒラギノ行書体
筆書系書体特有の「くずし」を抑えて、優雅さと可読性を両立させた行書体。伝統的な毛筆の雰囲気を色濃く残した美しい書体で、縦書きでも横書きでも美しくて華やかで力強く、和の風趣を伝える表現が可能です。
飲食店に設置されているメニューがプリントされているオリジナル提灯などにもよく使用されています。
お薦め4:勘亭流
江戸時代中期の書家、岡崎屋勘六(号名「勘亭」)が始めたといわれる、歌舞伎の外題や看板などに用いられる特殊な書体です。骨太で威勢のいい江戸歌舞伎の感性をデザイン化した筆太な書き文字です。
筆法には様々な縁起かつぎの意味が込められており、例えば角を尖らせず丸みを帯びることで、興業に関わる無事円満を願ったり、客席が埋まるように墨黒々と書くことで大入満員を願ったり、他にも興行の大当たりを祈願するために文字の撥ねを外側にではなく内側に向けたりといった細かい工夫がされています。
もともとは芝居文字と呼ばれていただけあって、歌舞伎・落語などを行う演芸場に設置されたオリジナル提灯をはじめ、お祭り・店舗用まで幅広く活用しやすい書体です。
お薦め5:隷書体
隷書体は、紀元前から続く歴史の古い書体で、判読が容易で読みやすい書体であることから、古代中国では正書となり、現代の日本でも一万円札や印鑑などの書体として使用されています。見た目は直線的で平べったく木簡や竹筒などの記録媒体に適した特性です。
小料理屋・中華料理・屋台の赤提灯として使用するオリジナル提灯にオススメです。
お薦め6:創英字ポップ体
創英字ポップ体は、文字の太さが変わったり、傾いたり、濁点が丸くなっていたり、角が強かったりと、要素ごとの主張が非常に強い書体です。ぱっと見たときの文字全体の統一感をあえて崩すことで、手書きの雰囲気やカジュアルで親しみやすい雰囲気を演出します。
推し活用のオリジナルキャラ提灯製作で使われる頻度が高い書体です。
お薦め7:A-OTF楷書
DTP用フォントや、ソフトウェア、オンデマンド印刷機などを開発・販売する企業、株式会社モリサワが提供するOpenTypeフォントの一種、A-OTF(Adobe OpenType Font)は、伸びやかで太い字形を持ちつつ、線質にやわらかさを残すデザインで、横画では凛々しくシャープな印象の右上がりのデザインに、縦画でもとても安定感良く仕上がるバランス感覚が優れた書体です。
アルファベットを使用した、横文字プリントをしたオリジナル提灯を作ろうとお考えの方には特におすすめです。
お薦め8:HG関演芸文字
MS明朝、MSゴシックを作ったフォントメーカー、リコーが生み出した書体。歌舞伎の看板などに使われることが多い、特徴的な太くて丸みを帯びた線を持っています。
歌舞伎関連の装飾・物販に使用するオリジナル提灯にぴったりの書体です。
お薦め9:龍文字
オリジナル提灯製作で使用されることが多い、江戸文字の中でも一般的な書体です。字画が厚く、やや四角ばっていながらも、江戸文字らしい柔らかさと温かさを持っている人気の書体です。
提灯以外にも千社札や半纏などとも相性抜群です。
お薦め10:相撲体
別名、相撲文字とも呼ばれ、相撲の番付表などでよく目にするお馴染みの書体です。直線的で隙間が少なく、他の江戸文字とは異なる個性的な筆の擦れや、ささくれが特徴の書体です。
オリジナル提灯に名入れプリントすれば、力士が互いに力を出し、ぶつかり合っているような力強い印象を提灯に与えることができます。
名入れ文字のフチについて
提灯に名入れした文字の視認性を高めるために、文字の周囲にフチを付けることが可能です。
一般的に赤・黄色・緑など色が付いている提灯に黒文字で名入れした場合に白いフチを付けると視認性が高くなるとされています。
身近な例でいうと、黒文字で「居酒屋」や「焼き鳥」などの名入れがされた赤提灯には文字の周囲に白いフチが付けられている割合は非常に高いです。
一方で、提灯の色が白い場合は、黒い文字を名入れするだけで十分目立つので、フチは付けないのがスタンダードです。
尚、文字の周囲にフチを付けるか付けないかで製作費用は若干変化いたしますので、「製作費が高くなってもフチを付けて目立たせたい」「製作費を抑えたいのであえてフチは付けない」など、キラメックではお客様のご要望に沿って柔軟に対応しておりますので、担当スタッフまでお気軽にお申し付けください。
また、過去の事例もごく僅かに限られますが、文字の周囲のフチの色を白以外にすることも可能です。例えば、黒い文字に赤いフチを付けたり、白文字に黒いフチを付けるなど、より独創的なオリジナル提灯を製作したいという方はスタッフまで一度ご相談ください。
まとめ
同じ文字が名入れされた提灯でも、書体が異なるだけで、提灯全体の印象は大きく変化します。
オリジナル提灯製作をする際に、書体選びはとても重要であると同時に、面白い作業でもあります。様々な書体でシミュレーションをしてみて、より完成度の高いオリジナル提灯を製作してもらえればと思います。
名入れ提灯の専門店キラメックでは、このページでご紹介した書体以外にも、オリジナル書体・ロゴなど、お客様のご要望に沿ったオリジナル提灯をオーダーメイドで製作しているので、まずはお気軽にお問い合わせください。