のれんのお手入れ・お洗濯方法について
毎日たくさんの人がくぐり抜けて、外気に触れる機会も多いのれんは、汚れや傷みがつきやすいアイテムです。
お店やイベントの顔役として、多くの人々の目に触れるのれんが、あまりにも汚れていてみすぼらしいとお店やイベントの印象も悪くなってしまいます。
そこで今回は、せっかく入手したのれんを、長く大切に使用するためのお手入れ&お洗濯方法をご紹介します。
のれんを入手する前に知っておきたいこと
まずは、のれんを入手する前に大前提として知っておいていただきたいことがあります。それは、のれんの耐用年数です。
のれんの素材や仕立て方法・染め方・色の濃度・設置している環境などによって異なりますが、劣化を感じる年数は平均で半年から5年程度だといわれています。
のれんは消耗品であり、寿命があるのです。
しかし、のれんの知識を身に着けてしっかりと対策を行えば、耐用年数を延ばすことも可能です。
例えば、のれんは屋外に設置して使用した場合、紫外線・排気ガス・雨・湿気などの影響により、屋内に設置して利用するよりも、劣化しやすくなります。
このような事実を事前に把握していれば、多少色褪せが発生した場合でもそれほど気にならないような濃い色を、のれん製作時に予め選択することができるのです。
つまりは、のれんに使用している生地の素材・顔料・仕立て方法・加工方法の特徴を見極め、設置環境に合った商品を選ぶことができれば、のれんを長期間使用することができるのです。
以下の生地・素材・仕立ての特徴も参考にしていただき、用途に合った長く使えるオリジナルのれんを入手していただければと思います。
■のれんに使用する生地素材・顔料・仕立て・加工方法が持つ特徴
- 10番天竺(生地)…破れにくい
- ポリエステル(素材)…湿気に強い
- 本仕立て(仕立て)…生地がほつれにくい
- ダブルチチ(仕立て)…のれんが破れにくい
- はっ水加工(加工)…雨や水分を弾く
のれんのお洗濯方法
のれんはお店の営業時間中は常に設置をしておく必要があるため、使用回数を重ねる度に汚れが蓄積されていきます。
このように汚れてしまったのれんは、お洗濯をしてキレイにするのが一番です。
ここからは、自宅でもできるのれんのお洗濯方法をご紹介します。
尚、お洗濯をする際には、適切な方法で行わないとのれんが傷付いてしまったり、変色してしまう可能性もあるので、手順や方法をしっかりとチェックしてから実施することをオススメします。
【※注意】このページでご紹介しているのれんのお洗濯方法は、あくまで一般的に言及されている素材やのれんの特徴をベースにしてご紹介しています。のれんに備わっている特徴は1商品ごとに異なるため、より確実かつ安全な方法でのれんをお洗濯するにはクリーニングショップなどの専門家に相談・依頼をすることを推奨いたします。
素材によって異なるのれんのお洗濯方法
のれんをお洗濯方法は使用している素材によって異なります。
素材によって注意するポイントが各々異なるため、麻・綿・化学繊維それぞれの素材を使用したのれんのお洗濯方法をご紹介します。
尚、のれんをお洗濯する前に、大前提として以下の事柄を頭に入れてから、各々の暖簾に合わせてお洗濯していただければと思います。
- ■のれんをお洗濯する前に知っておきたい注意点
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- 乾燥機の使用はNG
- 防炎加工された暖簾は、基本的にお洗濯NG
- 防炎加工された暖簾以外を洗濯する場合は、基本的に洗濯機は使用せずに、のれん単体で水かお湯を使って押し洗いすることを推奨します。
- 綿、麻のれんは洗濯機を使ったお洗濯NG
- のれんをお洗濯する目安は1シーズンに1回が理想的。
- 汚れがひどい場合は、ブラシなどで軽めに擦っていくという作業を2~3回繰り返すと汚れが落ちやすくなります。
その1:麻(リネン)生地ののれん
- のれんを外し、30度未満の水かぬるま湯を用意する。
- 基本的には洗剤は使用せず、手洗いで汚れ部分を集中的に軽くもみ洗いする。
- 洗濯後はシワを伸ばしてから、直射日光が当たらない風通しの良い場所で、陰干しする。尚、本染めの暖簾は陰干し後、アイロンがけが可能です。アイロンがけする場合は、あて布をして中温に設定して行ってください。
その2:綿生地ののれん
- のれんを外し、30度未満の水かぬるま湯を用意する。
- 基本的には洗剤は使用せず、極度にこすらず優しく手洗いをする。(※強い力でこすると色落ちや褪せの原因になる)
- 洗濯後はシワを伸ばしてから、直射日光が当たらない風通しの良い場所で、陰干しする。尚、本染めの暖簾は陰干し後、アイロンがけが可能です。アイロンがけする場合は、あて布をして中温に設定して行ってください。
その3:化学繊維ののれん
- のれんを外し、ぬるま湯と中性洗剤を入れ洗面器の中に、のれんを15分ほど付け置きし、軽く手で押すようにして優しく洗う。
- 洗濯後はシワなどをしっかりと伸ばした状態で、直射日光が当たらない風通しの良い場所で、陰干しする。
- 【注意するポイント】
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- 洗剤と白い布もしくはティッシュペーパーを用意して、化学繊維生地のれんの目立たない部分に少しだけ洗剤の原液を付けて、白い布やティッシュに色が移るようであれば色落ちしやすいということなので注意してお洗濯してください。特にポリエステル100%の場合はデリケートで色が落ちやすいため要注意です。
- 化学繊維生地は熱に弱く、生地が縮んだり溶けてしまう恐れがあるので、アイロンの使用は極力避けるのが無難です。やむをえず利用する際には、当て布を使用して低温に設定し、注意を払いながら行ってください。
- ポリエステルの昇華転写暖簾は、洗濯機を使ったお洗濯が可能です。洗濯機で洗う場合は、洗濯ネットに入れ、弱アルカリ性の洗剤と一緒に暖簾のみを洗濯機に入れて回します。洗濯物を詰め込み過ぎずに、水と洗剤がたっぷり入った状態で回すとより綺麗に洗うことができます。
普段からできる、のれんのお手入れ方法
お洗濯をすればのれんは確かに綺麗になりますが、頻繁にお洗濯するのはなかなか大変です。
ただし、以下のようなお手入れを普段から行っていれば、劣化の進行具合を抑えることは可能です。のれんを入手し、長く大切に使っていきたいとお考えの方には実践していただきたいと思います。
■普段から心掛けておくと良い、のれんのお手入れ方法
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- 営業時間外は屋外にのれんを設置しないようにするだけで、耐用年数が延びる!
- ⇒常に屋外にのれんを設置しておくと、紫外線・排気ガス・雨などにより劣化が早まります。
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- のれんが雨に濡れた場合、タオルなどで軽くたたき水分を拭き取るようにする!
- ⇒雨に濡れたまま放置しておくと、色落ちの原因になります。
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- のれんは折りたたまずに広げて保管する!
- ⇒のれんはシワになりやすいため、なかなか取れない折り目などが付いてしまいます。
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- のれんは通気性の良い状態で保管するか、シリカゲルや吸湿剤と一緒に保管する!
- ⇒湿度が高い場所でのれんを保管すると、劣化の原因となるカビやダニが発生しやすくなります。
上記のようなお手入れを日頃から心掛けることで、お洗濯する頻度も少なくなり、時間もお金も節約できるのでオススメです。
まとめ
のれんはお店やイベントの看板・シンボルであり、お客様を迎えるために欠かすことができない重要なアイテムです。しっかりと日々のケアやお洗濯をして、コンディションが良いのれんを長く大切に使ってもらえればと思います。
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